生理が終わったらイビキがやってきた
イビキと言えば男のイメージ、若い女性のイビキはあまり聞いたことがない。イビキに無縁のはずの女性が、いつとはなしにイビキをかきだす。若い頃は、女性ホルモンエストロゲン、プロゲステロンの気道拡張作用により、気になるほどのイビキはかかない。女性ホルモンのバランスが崩れ減少に転じる更年期に入ると、イビキはぐっと増えてくる 。
更年期は太りやすい時期でもあり、肥満によるイビキも追加される。イビキによる終夜の低酸素は、疲労感、倦怠感、頭痛、めまい、便秘と多彩な不定愁訴をきたすようになる。更年期のイビキ対策は、口呼吸を改め、鼻呼吸に持っていく色々なグッズを用いる 。
枕の大切さは言うまでもなく、口テープ、口顎マスク、舌マウスピースなど色々ある。歯科で作るマウスピース(以下OA)は効果的だが、課題は顎関節の痛みや違和感で、女性は使用を諦める人が多い。専門医なら複数のOAから適したタイプを歯科に依頼してくれるのだが。OAの他に、鼻がつまりやすい花粉症の人などに、正しく使えば効果あるのは、市販のナステント、医療用ナステントがある。医師又は専門ナースからサイズと適正位置の確認と指導を受けることが大切。無呼吸を伴うイビキで体調不良などの愁訴のある場合、低酸素の程度が重い場合は、鼻マスクという少し厄介な治療となる
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いずれにせよ、たかがイビキと軽く思ってはいけない。更年期以降、体調不良が続く場合は、私が勧める簡単で安価な終夜酸素飽和度検査をお勧めする。イビキ無呼吸による低酸素の比率が商い場合は、将来的な心筋梗塞、脳梗空の遠因となる。更年期の女性は、イビキの確認とその程度を知っておくことは大切だ。